「目録は必要でしょうか」

最近、何人かのお客様に「目録は必要でしょうか」というお問い合わせをいただきました。うん、確かに当店のコンパクトな結納品には目録はついていません。目録が必要かどうかを説明する前に、そもそも目録とは何かについて解説します。
 目録とは、一言でいってしまえば男性から女性に贈る結納品の「納品書」のようなもので、書面には結納品目と数量が箇条書きで記載されています。例えば、「一、熨斗 一連  一、結納料 一包 …」という感じです。納品書のようなものですから、贈り主と相手先の名前も入ります。以前は家長であるお父さんの名前で、先方のお父さん宛てとしていましたが、現在では婚約する当人同士が一般的になりました。
 贈る結納品が目の前にあるのに、あえて納品書である目録をつけるのは、ちょっと入念な気がしませんか?これは結納の歴史的な背景があります。
 昔々は結納品を贈るのに男性宅の方は出向かずに、仲人さんが代わりに女性宅にお届けしていました。裕福な家になると、荷車数台で運ぶ程の量になります。仲人さんも責任重大です。間違いなく届けた証が必要。そこで贈り主である男性側からは、何をどれだけ贈ったか分かるように目録を預かり、女性側からは間違いなくいただいた事を証明する「受書」、つまりは領収書のような書面を預かって、男性側に届けていたのです。
 現在では目録や受書も両家がそろったところで結納品を贈るようになって、仲人さんの実務的な書面というより、後々まで男性側から何を贈っていただいたか、両家の縁組の記録を残すという役割が大きくなったように思います。
 さて、ここからは「目録は必要でしょうか」という問いについての当店の見解です。目録は必ず必要というものではありません。それなりに大きな結納品を贈るのであれば、結納の儀の荘厳を整える上では、準備をされる方が望ましいと思います。ひらたく言えば、豪華さが増してかっこいいのです。結納品目が3~5品のコンパクトな結納品であれば目録は省略してもかまいません。
 例え目録や受書の書面がなくても大丈夫です。結納品を前にして本人をはじめ、両家のご両親が満面の笑みで写真撮影をすれば、結納品を贈ったことを証明する目録や受書の代わりになります。数年、数十年たって改めて写真を見れば、ご家族で和やかに話も弾むことでしょう。これも立派な目録と結納屋のオヤジは思うのです。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。