結納品の選び方 ~西日本の結納品~

結納品は贈る人が住んでいる地域、または贈る方の出身地に合わせて選びます。例えば東京に住んでいても、九州出身であれば、東京か九州の結納品を贈るようにします。現在は形式にこだわらない結納が増えてきましたが、本来、結納品には地域の特色があって、全国一様なものではありません。結納品は大きく分けて、関東から北海道までの「東日本の結納」、関西地方をはじめ中国、四国地方を含めた「西日本の結納」、そして「九州の結納」と地域ごとに3つに分けることができます。中部地方は西日本の結納に分類することができ、愛知、岐阜などは取り分け豪華で、呉服細工の結納品を贈る習慣もあります。

今回は西日本の結納品についてご説明いたします。

東日本の結納とは異なり男性が女性に贈り、結納後に女性が結納返しを贈ります。ただし、女性からの結納返しがない地域もありますので、男女の両家で事前に打合せをして確認をしておいた方がいいでしょう。また、男性から女性に渡す(養子の場合は、女性から男性)結納品の内容も、地域によって違いが見られます。参考までに次に記載させていただきますが、形式にこだわる家柄でなければ主要な縁起ものが入っていれば、昨今の時勢の流れとして細かな地域性はあまり気にしなくてもかまいません。
なお西日本においても、東日本の結納でみられる1つの台に結納品が飾りつけられる、松竹梅の水引きがないタイプの結納も増えてきましたが、このタイプの結納は西日本では略式結納になります。

関西
西日本の結納は共通して、松竹梅の水引飾りに結納金、酒料、松魚料と別々に分けてお金を包みます。関西でも地域によっては、酒料はお金ではなく、現物の角樽を贈るところもあります。結納の儀礼としてはどちらも間違いではありませんので、新郎側の家でどちらか選ばれるとよいでしょう。松竹梅などの水引細工を含め、9品の結納品が基本となっています。9品以上の場合は割れる偶数ではなくて、奇数になるようにします。
なお、関西では女性から男性への結納返しは一般的にはあまりありません。

中部
主流は西日本タイプの結納になります。愛知県、岐阜県をはじめ豪華な結納品贈りますが、特に名古屋市では呉服細工の鯛や宝船を贈る風習があります。
また、北陸などの一部地域では着物生地を贈る場合もあります。結納品の品数は9品目、またそれ以上の品数が多いようです。縁起ものの他に記念品を添えるのが、中部地方の特徴でもあります。
女性から男性への結納返しもあり、品数は男性からいただいたものと同程度に合わせる場合が多いようですが、この場合は酒料はつけません。また地域によっては、結納と結納返しが同時に行われるところもあります。男性側から、どのような結納をいただくか分からない場合は、男性より豪華になることを避けて、略式結納を準備するのがいいでしょう。

中国・四国
結納品は関西地方に準じますが、一般的には女性から男性への結納返しがあります。結納返しは、頂いたものの金額の1割から3割程度になります。

 

 

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